食品の輸入や輸出にも良い効果を得られるHACCP

日本の中にある飲食店で食事をする際に、目の前に出された料理を見てこれは食べても大丈夫なのか、このような疑問を持つ人は少ないといえましょう。しかし、食中毒の割合は飲食店が最も高いので加熱が必要なものはしっかり火が通っているのか確認しながら食べる人も多いのではないでしょうか。日本の食品衛生に対する意識は高いけれども、HACCPの取り組みを行っていないと対外的に食品の安全性を示せない状況にあったのも事実です。これは他の先進国の人々から見たとき、日本の食品は安全性があるのだろうか、このような疑問が生まれることも決して珍しいことではありません。

日本は2021年にHACCPが義務化されましたが、オーストラリアやカナダなどの先進国は1992年には既に義務化が行われており、アメリカにおいても若干の遅れはあるものの1997年には完全義務化といった具合に、日本よりも早期段階でHACCPの導入および運用がスタートしています。ISO22000など国際規格の中で標準的な衛生管理手法になっているHACCPを公的な制度の形で取り入れる、これにより諸外国の人々に対して日本の食品衛生は十分な効果を得ていることの証明にもなります。東京オリンピックを控えていた時代なので、このようなイベントが一つのトリガーになっていた、2020円6月には完全義務化を行い日本も食の安全性があることをアピールしたことになるわけです。さらに食品の輸出にも良い効果を期待できる、HACCPを導入している国の食品なら安心して輸入品として受け入れることができる、日本からの輸出においても衛生管理が行われた食品として諸外国に提供できるので日本の食文化を広げる可能性も高まります。